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赤き血のなんちゃら

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とあるヴィオラ奏者の方の講演を聞いて

先日、ゼミでは毎年恒例となっている講演会が開かれた。

例年は銀行員や役所関係の人が来るのだけど、今年は先生の高校時代の同級生の方で、ヴィオラ奏者の方だった。

 

先生とは高校時代に吹奏楽部で学友だったらしく、現在はドイツに永住権を持っているとのこと。フリーランスヴィオラ奏者として活動して、今はマンハイム国民劇場に在籍してるとか。「高校…というかその地域の場所柄、比較的リベラルな思想をお持ちで、私が右寄りな事を話すとよく説教を受けました」と語るのは先生。

 

この日のテーマは『ドイツの文化政策について』。

大学で講演自体初とのことだったけど、音楽・芸術に無知な自分にもわかりやすい、噛み砕いた説明でドイツにおける劇場とは何たるや、ということを説いていた。

 

ドイツにはおよそ130もの交響楽団があるらしく、運営母体も様々で自治体や銀行、放送局などがあるとのこと。日本オーケストラ連盟に加盟している交響楽団は33(準加盟含む)あるが、面積や人口からしてドイツでは気軽にオーケストラを楽しむことができる環境が整っている。

 

今自分が住んでる高崎市は、群馬音楽センターを本拠とする群馬交響楽団(群響)の影響で、オーケストラにはかなり親しみを持てる街だと思う。バイト先も群響の日はいつもよりかなり混むし。

とはいえ、日本はオーケストラやオペラについてはさして身近ではない。この点は、ドイツは優れた作曲家を多数輩出したりしたことによって醸成されたものだから、この分野に関しては日本で同じことが起こるとは思えない。日本でいうところの歌舞伎や能に近いものなのか?日本のいたるところに歌舞伎座能楽堂があるわけではないが…

 

ドイツのオーケストラは、各自治体の“国民劇場”を本拠にしているらしいが、どの劇場も外観も内装も美しいものだった。戦争の際に屋根や内装は被害を受けたらしいが、外観は石造りのおかげで大きな影響はなかったらしい(崩れた石を拾い集めて組み直した聖堂?教会?もあるらしい)。

 

日本でも○○センターのような公共施設はたくさん建設されるけど、用途を決めないままに見切り発車的に建設してしまうことで有効活用されず公金の無駄遣いとなっているケースも多い。見切り発車はやめて、使い道を精査した上で建設をするならば、ハコモノと呼ばれることもなくなる。そう言った話だった。

国立競技場の建て替えで言うと、金がかかる上にオリンピック後にどうするかが未だに決まっていない…どうなの?ということか。

ロンドン五輪終了後には、メインスタジアムだったロンドンスタジアムへハマーズが本拠地移転して来たが、同じ事を単純距離で100km離れた他県のチームに求めようとするなんて話が出てくる訳だし、この話は向こう何年も進歩がなさそう…